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商品名	コンピュータビジョン 最先端ガイド3　− CVIMチュートリアルシリーズ − ― Bundle Adjustment, ICP, Bag-of-Features, Nearest Neighbor Search, Stochastic Image Processing ―
編	八木　康史・斎藤　英雄
著	岡谷　貴之，増田　健，黄瀬　浩一，柳井　啓司，和田　俊和，安田　宗樹，片岡　駿，田中　和之
ISBN	978-4-915851-40-7
判型	B5、185頁

　情報処理学会CVIM 研究会では，2006 年末からコンピュータビジョン分野における最新理論・アルゴリズムについて，「チュートリアルシリーズ」を企画している。本書は，CVIM チュートリアルシリーズ最先端ガイド第3弾として，第11回から第15回までの講演内容に加筆修正し6章構成でまとめたものである。
　このチュートリアルシリーズを始めた当初は，コンピュータビジョンとパターン認識分野において次々と考案・改善される原理・手法の中でも，新しく提案され，その効果の高さから流行しているものに主に焦点を当て，トピックとして取り上げてきた。この第3 弾では，これまでに引き続き，最近数年間の間に注目を集めている新しい原理・手法として，多視点画像・多フレーム動画像からの3次元幾何学構造復元の基本テクニックとなったバンドル調整，物体認識手法のためのBag-of-Features を取り上げた。さらに，この分野において古くから利用され，近年でも多くの応用に不可欠な要素技術としてさらに重要性を増している，最近傍探索手法，ICP アルゴリズムを取り上げた。また，現実世界のデータである画像の持つ不確実性を数学的に表現した確率・統計確率場を扱うための画像処理を取り上げた。
　この本を読めば，コンピュータビジョン分野での話題の技術・アルゴリズムについて，その原理を理解できるだけではなく，それを実践に生かすための実装法までを一度に学ぶことができ，少なくとも10 年，専門書として役に立つものと確信する。本シリーズが，我が国のコンピュータビジョン研究や，それを応用したさまざまな分野の研究開発を推進する一助となれば幸いである。
　編集にあたっては，すべての原稿を大阪大学ならびに慶應義塾大学の大学院生，学部生に査読してもらうことで，情報系学部生レベルに合わせた書籍を目指した。本書編集にあたり，査読をしてくれた下記の大阪大学ならびに，慶應義塾大学の大学院生に深く感謝の意を表したい。
大阪大学：岩間晴之，馬場葉子，椛島誠一郎，白石明，奥村麻由，阪下和弘，赤江直樹
慶應義塾大学：内山英昭，小山田雄仁，浅井晴香，久保裕明，氏原拓也，橋本昂宗，林智紀

2010年11月25日
編者
八木　康史，斎藤　英雄

第1章 「バンドルアジャストメント」岡谷貴之(東北大学)

1. はじめに
2. バンドル調整の概要
3. 最小化のための数値計算
4. バンドル調整と統計的推測
5. ゲージの自由度
6. 逐次計算と再帰的計算
7. おわりに
A 回転の表現について

第2章 「ICPアルゴリズム」増田健(産業技術総合研究所)

1. はじめに
2. ICP アルゴリズム
3. 派生ICP アルゴリズム
4. おわりに
A ICPアルゴリズムの実装例

第3章 「Bag-of-Featuresに基づく物体認識(1)-特定物体認識-」黄瀬浩一(大阪府立大学)

1. まえがき
2. 処理の流れ
3. 特徴抽出
4. 画像表現
5. 索引付けと照合
6. その他の工夫
7. 検証
8. 特定物体認識を作ってみる
9. むすび

第4章 「Bag-of-Featuresに基づく物体認識(2)- 一般物体認識-」柳井啓司(電気通信大学)

1. はじめに
2. 一般物体認識とは？
3. 局所特徴量とbag-of-features
4. 分類手法
5. 特徴統合による分類
6. 対象位置の検出とコンテキストを利用したシーン認識
7. データセット
8. おわりに

第5章 「最近傍探索の理論とアルゴリズム」和田俊和(和歌山大学)

1. はじめに
2. 最近傍探索問題
3. 最近傍探索アルゴリズム
4. 近似最近傍探索アルゴリズム
5. 次元の呪縛を解くために
6. まとめ

第6章 「大規模確率場と確率的画像処理の深化と展開」安田宗樹，片岡駿，田中和之(東北大学)

1. はじめに
2. 画像生成モデルと大規模確率場
3. ノイズ生成モデルとベイズ推定
4. 確率伝搬法
5. 情報統計力学と統計的性能評価
6. 統計的機械学習理論を用いた確率的画像処理
7. おわりに